たまにはカワサキZ系も。
9月のイベント日程
9月9日(日) ・・・ ツクバサーキット1000 ライディングザンマイ (JAMご来店の方は要時間確認願います)
9月11日(火) ・・・ ツクバサーキット2000 KUSHITANI RIDING MEETING クシタニ走行会
今年の夏は猛烈な暑さでしたね。
厳しい残暑も続いています。
特に空冷大排気量車には辛い状況です。
こんな中、整備や車検で御来店される空冷車もあり、暑さで積んでくる車両もありです。
あまり表向きには謳っていませんが、カワサキZ系の顧客・常連客の方々はけっこう多く、終わりのないカスタムやメンテナンスに皆さん興じています。
よほどの事情が無い限り、売却の予定も考えないので、長く付き合って行けます。
2000年代前半のバイクの純正パーツは軒並み廃盤ですが、意外な事にZ系純正パーツはまだ手に入ります。
それプラス社外品のパーツも多数存在します。
まずはZ1000J系ジェネレーターのグロメットからのオイル漏れ修理と車検&整備です。
使ってゆくと持病のような箇所ですね。
今回の車両はフルオーバーホール時に、かなり程度の良い純正マグネットローターとジェネレーター廻りを使っていたのですが、あれから数年経ち劣化とともにオイル漏れが始まりました。
古い配線は根元のカシメから外して、配線交換します。
社外品の品質の悪い海外製の配線ではなく、日本製のしっかりした作りのメーカー品を使用します。
ジェネレーターは特殊洗浄液で隅々まで洗浄をします。
すき間にスラッジ等がたまってくると、抵抗値が増え、発生電圧が落ちる事も多いです。
完璧なまでに脱脂を行い、これまた特殊な液状ガスケットを治具を使って時間をかけて固めてゆきます。
オイル漏れの殆どが配線とグロメットの隙間からの漏れです。
さらに配線側に加工をするのですが、これは㊙の企業秘密という事で公開できません。
よくメインハーネス側とジェネレーター側の配線を結線している端子が焼けて酷い事になっている車両を見ますが・・・
弊社施工の物は㊙加工を行うので焼けません!!!
左が純正グロメット(半分解)、右が社外品。
純正が凝った作りの内部に対し、社外品はALLゴムの安い作り込みです。
しかし、純正はこのパーツは単体で出ないので社外品を使用します。
ただ、社外品は普通に使用すると駄目なので、一手間、二手間加えて組みつけてゆきます。
大変綺麗なフルレストア車両です。
ってまぁ、弊社製作車両なんですが(笑)。
Z1000Mk.Ⅱのハンドル交換とリアショックスプリング交換です。
ハンドルはクランプ部が28.6㎜のテーパーバーを使用します。
このチューニングはオフロード車では昔からメジャーな手法ですが、ロードではやっと近年ですね。
正直、かなり体感できます。
ステム廻りを交換するよりも圧倒的に体感できます。
雰囲気を損なわないよう、アルミのハンドルは使用しません。
スティールのメッキハンドル、純正流用します。
前回、車両姿勢を見直して、更に乗りやすさを求めていった結果、リアサスの動きが外れてきたので、スプリング交換を行います。
オーリンズ純正の不等ピッチスプリングだと、動きが合わない領域に入ってきたので、シングルレートスプリングに換装します。
オーリンズツインショック用JAMオリジナルシングルレートスプリング¥24000(税抜き)。
180㎜自由長 22N/㎜ 24N/㎜ 25N/㎜ 26N/㎜
200㎜自由長 25N/㎜ 27N/㎜
狙った感じにはなったので、後は実走でチェックしてゆきます。
かなり綺麗なコンセプトの明確なセンスの良い超カスタム車両です。
ってまぁ、これも弊社製作車両なんですが(笑)。
弊社コンプリート製作車両は、どんなに綺麗に製作されていても、巷に溢れている盆栽車ではないので近所の買い物からロングツーリングまでALLにこなせます。
数年前まで1日500㎞ツーリングなど普通に行い、もちろんノートラブル、17インチ仕様も18インチ仕様も乗ってて疲れを感じるような車体セッティングではありません。
別のZ1000Mk.Ⅱのエンジン修理依頼が入りました。
他店購入&施工ですが不具合&オイル漏れだらけで、購入店に訴えても直らないようなので依頼を受けました。
いちおう専門店でオーバーホールしてもらい、ほとんど乗っていないようです。
まずは全てを容赦なく疑い・・・、腰下までフルオーバーホールを行います。
まず、ジェネレーター廻りを外してゆきます。
スターターが滑っているので、何かが出ると思いましたが・・・
マグネットは剥離して割れて、色いろな箇所にくっついていました。
ワンウェイユニットとマグネットローターの結束ボルトが緩んで浮いていた為、スターターが滑り・・・
クランクエンドを攻撃していました。
研磨である程度傷が取れれば良いですが、ダメな場合はクランク交換です。
マフラーガスケットはきちんと入っていなかったため、排気漏れ抜群!
ピストントップを合わせて・・・
ヘッドカバーを外します。
???
思いっきりタイミングがズレています。
特にエキゾーストは目視で思いっきりズレが分かるレベルです。
よく見るとカムスプロケは長穴に削ってバルブタイミングを調整できるようにされています。
しかし、これだと全く意味ないどころか最悪です。
それだけではありません。
画像で気付いた方、すごいです。
トップアイドラーがMk.Ⅱのものではありません(赤丸)。
ダンパーまで変えて位置を出さないと、カムチェーンの張りが変わります。
そして極め付けはこれですね。
バルブは社外品のZ1初期型系の角溝タイプ。
コッターは・・・丸溝タイプ。。。
ピストン死んでいます。
既に純正オーバーサイズです。
リングも何万㎞使用したんでしょう?っていうくらいセカンドリングのサイドがベタ当たりです。
スリーブもダメな上に落ちています。
ヘッド面研は何度かやったんでしょう。
真ん中のOリング溝が薄くなっており、これではOリングが切れてオイル漏れ確実です。
アイドラーがブレて削っています。
良く見ないと分かりませんが、デブコン(アルミパテ)を盛って修正されています。
このシリンダーは・・・捨てですね。
(続く)
各種セッティング・整備・サービス店舗 JAM co.,ltd. (ジャム) 作業依頼等 お問合せメール : info@jam-japan.com 店舗営業時間 AM10:30 - 18:00 定休日 火・水曜日、イベント・レース日等
20/12/25
20/08/10
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9月11日(火) ・・・ ツクバサーキット2000 KUSHITANI RIDING MEETING クシタニ走行会
今年の夏は猛烈な暑さでしたね。
厳しい残暑も続いています。
特に空冷大排気量車には辛い状況です。
こんな中、整備や車検で御来店される空冷車もあり、暑さで積んでくる車両もありです。
あまり表向きには謳っていませんが、カワサキZ系の顧客・常連客の方々はけっこう多く、終わりのないカスタムやメンテナンスに皆さん興じています。
よほどの事情が無い限り、売却の予定も考えないので、長く付き合って行けます。
2000年代前半のバイクの純正パーツは軒並み廃盤ですが、意外な事にZ系純正パーツはまだ手に入ります。
それプラス社外品のパーツも多数存在します。
まずはZ1000J系ジェネレーターのグロメットからのオイル漏れ修理と車検&整備です。
使ってゆくと持病のような箇所ですね。
今回の車両はフルオーバーホール時に、かなり程度の良い純正マグネットローターとジェネレーター廻りを使っていたのですが、あれから数年経ち劣化とともにオイル漏れが始まりました。
古い配線は根元のカシメから外して、配線交換します。
社外品の品質の悪い海外製の配線ではなく、日本製のしっかりした作りのメーカー品を使用します。
ジェネレーターは特殊洗浄液で隅々まで洗浄をします。
すき間にスラッジ等がたまってくると、抵抗値が増え、発生電圧が落ちる事も多いです。
完璧なまでに脱脂を行い、これまた特殊な液状ガスケットを治具を使って時間をかけて固めてゆきます。
オイル漏れの殆どが配線とグロメットの隙間からの漏れです。
さらに配線側に加工をするのですが、これは㊙の企業秘密という事で公開できません。
よくメインハーネス側とジェネレーター側の配線を結線している端子が焼けて酷い事になっている車両を見ますが・・・
弊社施工の物は㊙加工を行うので焼けません!!!
左が純正グロメット(半分解)、右が社外品。
純正が凝った作りの内部に対し、社外品はALLゴムの安い作り込みです。
しかし、純正はこのパーツは単体で出ないので社外品を使用します。
ただ、社外品は普通に使用すると駄目なので、一手間、二手間加えて組みつけてゆきます。
大変綺麗なフルレストア車両です。
ってまぁ、弊社製作車両なんですが(笑)。
Z1000Mk.Ⅱのハンドル交換とリアショックスプリング交換です。
ハンドルはクランプ部が28.6㎜のテーパーバーを使用します。
このチューニングはオフロード車では昔からメジャーな手法ですが、ロードではやっと近年ですね。
正直、かなり体感できます。
ステム廻りを交換するよりも圧倒的に体感できます。
雰囲気を損なわないよう、アルミのハンドルは使用しません。
スティールのメッキハンドル、純正流用します。
前回、車両姿勢を見直して、更に乗りやすさを求めていった結果、リアサスの動きが外れてきたので、スプリング交換を行います。
オーリンズ純正の不等ピッチスプリングだと、動きが合わない領域に入ってきたので、シングルレートスプリングに換装します。
オーリンズツインショック用JAMオリジナルシングルレートスプリング¥24000(税抜き)。
180㎜自由長 22N/㎜ 24N/㎜ 25N/㎜ 26N/㎜
200㎜自由長 25N/㎜ 27N/㎜
狙った感じにはなったので、後は実走でチェックしてゆきます。
かなり綺麗なコンセプトの明確なセンスの良い超カスタム車両です。
ってまぁ、これも弊社製作車両なんですが(笑)。
弊社コンプリート製作車両は、どんなに綺麗に製作されていても、巷に溢れている盆栽車ではないので近所の買い物からロングツーリングまでALLにこなせます。
数年前まで1日500㎞ツーリングなど普通に行い、もちろんノートラブル、17インチ仕様も18インチ仕様も乗ってて疲れを感じるような車体セッティングではありません。
別のZ1000Mk.Ⅱのエンジン修理依頼が入りました。
他店購入&施工ですが不具合&オイル漏れだらけで、購入店に訴えても直らないようなので依頼を受けました。
いちおう専門店でオーバーホールしてもらい、ほとんど乗っていないようです。
まずは全てを容赦なく疑い・・・、腰下までフルオーバーホールを行います。
まず、ジェネレーター廻りを外してゆきます。
スターターが滑っているので、何かが出ると思いましたが・・・
マグネットは剥離して割れて、色いろな箇所にくっついていました。
ワンウェイユニットとマグネットローターの結束ボルトが緩んで浮いていた為、スターターが滑り・・・
クランクエンドを攻撃していました。
研磨である程度傷が取れれば良いですが、ダメな場合はクランク交換です。
マフラーガスケットはきちんと入っていなかったため、排気漏れ抜群!
ピストントップを合わせて・・・
ヘッドカバーを外します。
???
思いっきりタイミングがズレています。
特にエキゾーストは目視で思いっきりズレが分かるレベルです。
よく見るとカムスプロケは長穴に削ってバルブタイミングを調整できるようにされています。
しかし、これだと全く意味ないどころか最悪です。
それだけではありません。
画像で気付いた方、すごいです。
トップアイドラーがMk.Ⅱのものではありません(赤丸)。
ダンパーまで変えて位置を出さないと、カムチェーンの張りが変わります。
そして極め付けはこれですね。
バルブは社外品のZ1初期型系の角溝タイプ。
コッターは・・・丸溝タイプ。。。
ピストン死んでいます。
既に純正オーバーサイズです。
リングも何万㎞使用したんでしょう?っていうくらいセカンドリングのサイドがベタ当たりです。
スリーブもダメな上に落ちています。
ヘッド面研は何度かやったんでしょう。
真ん中のOリング溝が薄くなっており、これではOリングが切れてオイル漏れ確実です。
アイドラーがブレて削っています。
良く見ないと分かりませんが、デブコン(アルミパテ)を盛って修正されています。
このシリンダーは・・・捨てですね。
(続く)
各種セッティング・整備・サービス店舗
JAM co.,ltd. (ジャム)
作業依頼等 お問合せメール : info@jam-japan.com
店舗営業時間 AM10:30 - 18:00
定休日 火・水曜日、イベント・レース日等